「派遣社員絶望工場」を作った人々
・・・そろそろ、いったい誰がこのような絶望を生み出したのかをはっきりさせよう。事件の原因を個人にだけ求めることはやめよう。罪はすべて本人が背負うとしても、事件は大きな状況の一側面でもあって、さまざまなピースがそろえば同様の事件も起こりうる。それを座視するのは賢い方法ではない。
▼(過去記事)「日雇い派遣」で使い捨て やめて
労働法制改悪が拍車
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-07-27/2007072708_01_0.html
>財界の要求で派遣の自由化
>社会問題となった「ワーキングプア」はじめ不安定で低賃金の非正規労働者が増大しています。派遣や契約、パートなどで働く人は三割を超え、青年や女性では二人に一人にのぼっています。
>これは財界の要求を受けて実施した労働者派遣の原則自由化(一九九九年)や製造業への拡大(二〇〇三年)など労働法制の改悪をすすめてきたことが原因です。「偽装請負」と呼ばれる派遣法違反の賃金ピンハネもこうした派遣法の規制緩和が大本にあります。
>ところが自民・公明の与党は、「労働ビッグバン」と称して、派遣労働者に対する直接雇用の申し込み義務をなくすなど労働法制のさらなる改悪をねらっています。
・・・
>民主党は、「長期安定雇用が基本」とマニフェストで掲げていますが、労働者派遣の原則自由化(一九九九年)には、自民、公明、社民とともに賛成。首切り自由の「有期雇用の拡大」(〇三年)にも自民、公明と一緒に賛成しました。「雇用基本法」を打ち出していますが、改悪派遣法の抜本改正などにはまったくふれられません。
・・・
▼先月末、人員削減の説明=加藤容疑者に派遣工場−静岡
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080610-00000184-jij-soci
>東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、逮捕された派遣社員加藤智大容疑者(25)が5月30日、派遣先の
自動車車体製造「関東自動車工業」東富士工場(静岡県)から人員削減の説明を受けていたことが10日、分かった。
・・・
>工長はだれが契約解除の対象かを把握しておらず、話していないというが、加藤容疑者と同席した派遣社員は
事件後「契約解除の話と感じ取った」と同社に話したという。
・・・この件については、ひとつやっておきたいことがあるが、今日はここまで。