・・・小泉首相から、「人権擁護法案」に続き、さらに国民にプレゼント。
その名は、「共謀罪」法案。
＞政府は４日、重大犯罪について実行されなくても謀議に加わるだけで処罰可能とする「共謀罪」を盛り込んだ組織犯罪処罰法などの改正案を閣議決定した。今年の通常国会で審議入りした法案とほぼ同じ内容で国会に再提出、成立を目指す。
＞改正案は２００３年の通常国会に提出されたが、野党や市民団体が「共謀罪の要件が分かりにくい」などと強く反発。継続審議や廃案を繰り返し、今年６月に衆院法務委員会で審議入りしたが、衆院解散に伴い廃案となった。
＞共謀罪は、テロなど国際化した組織犯罪防止のため、国連が２０００年１１月に採択し、日本政府が同年１２月に署名した「国際組織犯罪防止条約」がベース。同条約は参加国に共謀罪を設けることを求めている。
・・・忘れるなかれ。大日本帝国時代、そのファシズム政策を維持するための法律の名前が治安維持法であったことを。（＠∀＠）
▼共 謀 罪 ―５つの質問―
2003年12月
＠自由法曹団 警察問題委員会
http://www.jlaf.jp/iken/2004/iken_20040115_02.html
＞Ｑ１ 共謀罪ってなに？
＞Ｑ２ 共謀を処罰するとどうなるのですか。
＞Ｑ３ 共謀したかどうかは、どうやって調べるのですか。
＞Ｑ４ なぜ、共謀を処罰してはいけないのですか。
＞Ｑ５ 共謀罪ができると、どのような社会になるのですか。
・・・
＞要するに、まだ実行していなくても、みんなで相談したり合意したりしただけで犯罪とされてしまうのです。今の刑法では、犯罪を実行する前の準備段階である予備行為を処罰する規定がありますが、殺人・強盗などの重大犯罪に限って例外的に処罰するだけです。予備行為よりもまだ前の段階である共謀を一般的に処罰するのでは、処罰範囲が広がりすぎてしまいます。
＞対象となる犯罪は、５５７もあります。その中には、不同意堕胎罪や偽りその他不正の行為による市町村民税の免脱罪など、どうみても国際的な組織犯罪集団が関わりそうもないものも、たくさん含まれています。
・・・
＞国際的な組織犯罪集団の取締りといいながら、今回提出されている「共謀罪」は、これと全く関係のない多くの犯罪、労働組合・市民団体などの広範な集団を取締りの対象にできるものとなっているのです。
・・・ところで、治安維持法がどれほどメチャクチャな法律だったかは、この記事を参照。
▼平和のかたち 第３部 教育
２、教員弾圧 上 「自主」「改革」教え逮捕
＠２００５年９月２８日 愛媛新聞
＞喜多郡内子町を流れる小田川沿い、のどかな田園地帯に天神小学校はある。
１９３６年１０月２５日、この静かな学校を舞台に愛媛の教育界を揺るがす事
件が起きた。この年、陸軍青年将校らが２・２６事件を起こし、日本は泥沼化
する日中戦争へと続く道を突き進んでいた。
＞「その時はもう、父と一緒に就寝していました。黒ずくめの服を着た刑事２
人がドカドカと寝床まで入ってきて、父はたたき起こされ、訳もわからず、着
の身着のまま連れていかれた。残されたのは祖母と私。父の本棚をしつこく捜
索する刑事たちに、ただ震え、おびえるだけでした」。当時５歳だった永井哲
哉さん（７４）＝松山市＝は衝撃の光景を鮮明に記憶している。
＞天神尋常高等小学校の教師だった父重雄さんと同僚の２人は、特別高等警察
（特高）に逮捕された。「児童に共産思想を教えた」とする治安維持法違反容
疑だった。
＞２人はともに２７歳の青年教師。約１ケ月後に嫌疑不十分で釈放となったが、
減給の上、依願退職させられた。学期途中にもかかわらず、校長もけん責処分
で別の小学校に転任。ほかの教員６人も他校に異動という異例ずくめの人事と
なった。
＞３０年代、特高が全国各地で教育現場の思想を弾圧した「教員赤化事件」と
位置付けられる。だが、永井さんはいまだに、父親がなぜ逮捕されたのか判然
としない。「父は確かに読書好きでしたが、社会主義、共産主義に関する本は
持っていなかった」。ただ、重雄さんの考え方は「当時の一般的な社会通念と
は一線を画していた」とも思う。
＞例えば、歴史の授業で「楠木正成より室町幕府をつくった足利尊氏の方が偉
いかもしれんなあ」と児童に話していた。正成は南朝方の後醍醐天皇を最後ま
で守った忠臣。一方、尊氏は天皇を裏切った逆賊という悪玉イメージがあった。
「子どもやそれを聞いた大人は疑問に思ったのでしょう」と永井さん。
＞列記すれば、まだある。「運動会の来賓席は必要ない」と職員会で提案した
り、子どものに日常生活での出来事や感じた疑問をありのままに、生き生きと
書かせる「生活つづり方」を熱心に教えたり。「つづり方」は、子ども自らが
社会矛盾に気付く力を養う教育、いわば「自主」や「改革」という現代に通じ
る教育方針だったともいえる。
＞重雄さんは釈放された後の３７年６月、「思想に問題あり」とされた全国の
教師らと思想教育を受け、翌年、別の小学校に代用教員として勤務した。しか
し、取り調べの際の無理がたたったのか、胸を患い休職。４４年、終戦を見る
ことなく結核でこの世を去った。３５歳だった。
▼平和のかたち 第３部 教育
４、教員弾圧 下 右傾化する時代に苦悶
＠２００５年９月２９日 愛媛新聞
＞「県下の教員諸君に自戒自粛を促す 教員赤化思想問題で」。天神尋常高等
小学校（現喜多郡内子町）の青年教師２人が治安維持法違反容疑で逮捕されて
から９日後１９３６年１１月３日、海南新聞（愛媛新聞の全身）夕刊は事件を
大きく報じた。さらに社説にあたる「評壇」では「わが国体（天皇制）と相い
れぬ赤化思想が吹き込まれその及ぼす影響は重大」と断じ、当時の教育界の思
想統制に拍車をかける論陣を張った。
＞永井重雄さん＝当時（２７）＝とともに逮捕された宮石運幸さん＝当時
（２７）。その背景には、絶対的な天皇制の下で、教育の在り方に苦悶（くも
ん）する若い青年教師の姿があった。
＞悲劇の発端は、当時の学校に必ずあった「奉安殿」。児童は、天皇、皇后の
写真と教育勅語を納めた建物の前を通る際、最敬礼をしなければならなかった。
＞授業の一環だった農作業。児童は学校の便所からふん尿をくみ出し、肥えお
けを担いで近くの畑に運んだ。奉安殿の前を通る時、重い肥えおけをいったん
下ろし、最敬礼をしてから畑に向かう。それを繰り返す。見かねた宮石さんは
職員会で提案した。「子どもがかわいそうなので敬礼は登下校の１回ずつにし
よう」。その一言が運命を暗転させた。
＞事件を調査した大洲市の元教員澄田恭一さん（６４）は、断定できない、と
前置きしながら「同僚が警察に密告したらしい」と語る。少しでも天皇に不敬
な発言、行動をすると罰せられた時代。宮石さんは危険分子のレッテルを張ら
れた。
＞澄田さんは事件の背景を「彼らが学んだ大正デモクラシーの精神が当時の軍
国主義と相いれなかったことが大きい」と分析する。永井さんと宮石さんは県
師範学校（現愛媛大学教育学部）卒業。当時の師範学校は民衆中心の自由な政
治、風土を求める大正デモクラシーに大きく影響を受けていた。この空気が、
軍部統制の時代に共存できるはずもなかった。２人は急速に右傾化した時代の
犠牲者だったともいえる。
＞新聞が大きく取り上げ、県教育界が激震した事件だが、戦後の天神小の沿革
史や五十崎町誌には、その事実は記されていなかった。町誌改訂に際し、澄田
さんや逮捕された２人の同僚教師の長男で編さん委員だった元教員田村宗信さ
ん（７２）＝内子町＝は「事実として残すべきだ」と主張した。事件から６０
年余りが経過した１９９８年改訂の町誌に、歴史の事実として刻まれた。
＞終戦直前に病死した永井さんと、事件後に徴兵され、満州で戦死した宮石さ
ん。２人は戦後の民主主義教育に触れることはなかった。澄田さんは舞台とな
った天神小の校舎を仰ぎ見て言う。「彼らに、自由な時代に子どもを思う存分
教えてもらいたかった」
・・・ファシズムっていうのは、こういうものさ。（＠∀＠）
・・・劣化ウラン弾の影響が疑われる症例についてのドキュメンタリー。
選挙報道で流れた再放送が放送決定。
▼「アルモーメンホテルの子どもたち〜がんと闘うイラクの家族〜」
１０月０６日（木） NHK総合 ００：２５〜０１：１５
※日付は「６日」だが実際は「５日（水）の夜遅く」。
・・・この事件↓が発生した当時、読売・朝日・毎日をはじめとする商業マスコミが、すべてこれを報道しなかったことを思い出す。
大手スポンサーの不祥事となると、こうして判決が出るまでは沈黙を守るものらしい。
▼＜暴行で慰謝料＞ストレスで執筆不能認定 作家の下田さん
（＠毎日新聞）
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051004-00000105-mai-soci
＞映画化された小説「愛を乞（こ）うひと」で知られる作家の下田治美さん（５８）の長男（２８）が、勤務先の社員らに暴行されたとして、下田さんと長男が、派遣会社２社とヨドバシカメラなどに対し総額３２８５万円余の損害賠償を求めた訴訟の判決が４日、東京地裁であった。加藤謙一裁判長は、職場や下田さんの自宅での計４回の暴行を認め、自宅での暴行を目の当たりにした下田さんが「ストレスから執筆不能になった」と認定。慰謝料など総額５６４万円余の支払いを命じる判決を言い渡した。
＞判決によると、長男は０２年１０月に人材派遣会社「トラスティ」（東京都渋谷区、休眠）に雇用され、ヨドバシカメラ上野店と同錦糸町店でＰＨＳを販売していた。０３年１月には「トラスティ」の休眠に伴い同業種の「イー・パーソンズ」（渋谷区、解散）に転籍し、引き続きヨドバシカメラで働いた。
＞長男は０２年１１月〜０３年３月、遅刻などを理由に派遣会社社員やヨドバシカメラ上野店従業員から暴行を受けた。このうち０３年３月１４日には「イー・パーソンズ」社員が下田さんの自宅に押しかけ、欠勤していた長男に怒号を浴びせ、下田さんの制止を振り切って三十数回けるなどし、長男は肋骨を折るけがをした。
＞判決は、直接暴行されていない下田さんについて「急性ストレス反応などにより、収入のほとんどを得ている小説等の執筆が不能となった」と認定した。
＞ヨドバシカメラの話 コメントは差し控えさせていただく。
・・・事件当時、これを報道したのは『赤旗』と『週刊新潮』くらいだったが、２ちゃんねるでは珍しくこの問題が長く論議されていた。
▼２ちゃんテンプレ 殴打便器なめ強要…ヨドバシ・DDIPらを提訴
http://soc.2log.net/employment/yodovio/txt.txt
▼ヨドバシなど提訴 ２７歳派遣社員と母親
「笑顔足りない」５０回殴打 1,800万円賠償要求
(＠赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-10-01/15_01.html
