・・・そういえば、4年ぶりだかで、また今井雅之原作・脚本・主演の舞台劇『ウインズ・オブ・ゴッド』をやるようだ。
▼『THE WINDS OF GOD〜零のかなたへ〜』
http://eee.eplus.co.jp/s/winds/
劇団『エル・カンパニー』
http://www.ceres.dti.ne.jp/~elle-co/
>俳優の今井雅之自ら原作、脚本、演出、主演まで手がけている『THE WINDS OF GOD』が、戦後60年を迎える今年、4年ぶりに舞台として復活し全国ツアーを行う。今井雅之のライフワークともいうべき作品の待望の舞台復活、そして全米公開を予定した映画版の撮影と、話題満載の注目公演となりそうだ。
そちらはまだ見てないのだけれど、映画版『ウインズ・オブ・ゴッド』なら、こないだ見る機会があった。あ、正式表記は『THE WINDS OF GOD』か。
監督は奈良橋陽子。
http://sound.jp/studio-g/godiego/personnel/yoko.htm
・・・冒頭は劇場の舞台から始まる。「舞台の上で漫才をやる二人組と、ソレを見ている観客」が、劇場の舞台の上に再現されていて、それを本物の観客が見ているのだ。これは「これからやるのは劇なんですよ」と観客にアピールしているわけで、こういう手法自体は別に悪くない。ラース・フォン・トリアーの『ドッグビル』だってそうじゃないか。それに、たとえ予算がなくてセットがチープでも、「これは劇ですから!細かいところはあなた想像力で補完してください!」と言い張れる利点もある。
・・・「PKO法案が大問題となった1993年、売れない漫才師のアニキとキンタが、交通事故のショックで1945年にタイムスリップする」・・・まあ、いいだろ、こういう話も(@∀@)無駄な予算を使ってないだけ、『戦国自衛隊1549』よりはマシとも言える。
この映画でのタイムスリップは、「現代の人間の肉体ではなく精神だけが、過去の時代の人間に入り込む」というものだ。これは作中では「輪廻転生説」の一種を用いて説明されている。「今生の魂が、前世の肉体に乗り移った」という理屈だが、まあ気にするな。漫才師たちの精神は、よりによって1945年の特攻隊員の肉体に入り込み、おかげで周囲の軍人たちに「記憶喪失か?」といぶかしがられることになる。
当然ながら、二人は「特攻」に対して違和感を隠し切れない。それを受け入れている周囲の特攻隊員に対しても、アニキは激しく反発する。だがしかし、打ち解けていくうちに、「異常」だと思えた特攻隊員たちにも、それぞれに豊かな人間性があることに気づき始める。しかし、やがて出撃命令が下され、隊員たちは次々と死地に赴く。そうこうするうち、キンタの精神は、もとの特攻隊員の心に融合をはじめ、ついに彼が「特攻」にゆく日がやってくる・・・。
・・・いくつか良いシーンもある。
アニキは学徒出陣の特攻隊員に言う。
「こんな戦争はもうじき日本の負けで終わる。広島と長崎に原爆が・・・でっかい爆弾が落ちて、日本のぼろ負けで終わるんだ!特攻なんか意味がないよ!」
「新型爆弾が・・・?いつ落ちるんですか?」
「・・・八月の・・・んん・・・忘れた!」
あるいは、若い特攻隊員が、アニキ(が体を借りている軍人)にあこがれて志願入隊してくるシーン。まだ少年のような彼の顔だちに、アニキは激しく動揺する。まさに「寒い時代だと思わんか」だ。
・・・とはいえ、この作品はいわば「底抜け」のようなものだ。
今井雅之としては特攻隊員の死を悼んでいるつもり、「特攻」という戦術には批判的なつもりなのだろうけれど、そうは見えない可能性が大きい。というのも・・・(このエントリーは書きかけです)
▼映画『ホタル』監督:降旗 康男
http://www013.upp.so-net.ne.jp/hoshino/notes/15j.html
僕は終戦の年に
故郷の長野県・浅間温泉で特攻隊員の方たちと会っているんです。
その時僕は十歳でした。
缶詰やお菓子をごちそうになりながら、いろんな話をしたんですよ。
隊員の人は
“この戦争は、もう負けだ。
だからお前は、決して少年航空兵などに志願しちゃいけない。
大きくなったら、科学者か外交官になれ”
と僕に言いました。
それから半世紀が過ぎた去年の夏。
高倉健さんと企画の坂上順さんと一緒に、
知覧にある『特攻平和記念会館』を訪れたんです。
そこには亡くなった特攻隊員達の遺影が並べられていたんです。
僕はこの中の誰かと子供の頃に出会っている。
そう思ったら、単なる思い出以上の強烈なものを感じました。
それが僕にとって、この映画の始まりでした。
▼徹子の部屋「今日のお客様は田英夫さんです。」
http://www.h2.dion.ne.jp/~kinki-bc/z14-z12-6.htm
※元・特攻隊員。
・・・特攻前夜の隊員の様子がよくわかる。
▼映画『ホタル』感想
監督:降旗康男、出演:高倉健 田中裕子 井川比佐志
@『帳場の山下さん、映画観てたら首が曲っちゃいました。』
http://www.k2.dion.ne.jp/~yamasita/cinemaindex/2001hocinemaindex.html
・・・元特攻隊員(高倉健)が、特攻で死んだ仲間の遺族に会いに韓国に渡る。
仲間は韓国人であった・・・。
「韓国人の特攻隊員」は、実際にもあった話である。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~halfmoon/hm083.html#No.568
▼大西瀧治郎@wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%A5%BF%E7%80%A7%E6%B2%BB%E9%83%8E
・・・「神風(じんぷう)特別攻撃隊」発案者、というか責任者。敗戦直後に自殺しているが、これは「死に逃げ」というのがふさわしい。「生きて虜囚の辱めを受けず」とされる大日本帝国軍人が自分を罰するなら、むしろ「生き恥をさらす」、これがベスト(ワースト?)ではないだろうか。
▼宇垣 纏(うがき まとめ)@wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%9E%A3%E7%BA%8F
・・・最後の特攻隊指揮者。天皇が終戦を宣言しているのに8月15日に特攻隊を出撃させた男。困ったものである。
▼『アニメンタリー・決断』第17話「特攻隊誕生」脚本紹介&解説
http://www.h2.dion.ne.jp/~sws6225/story/17.html
・・・『アニメンタリー・決断』はタツノコプロの黒歴史であり、ちゃんねる桜のメイン・コンテンツ(笑)である。その脚本自体は、ごらんのようにあとづけの言い訳が多いクズであるが、上記ページの解説部分は、特攻隊に関する基礎知識を簡潔に整理しており、なかなかいいと思うのでメモ。
▼近接信管@wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E6%8E%A5%E4%BF%A1%E7%AE%A1
・・・レーダーを採用した信管。これを用いた砲弾は、敵機に接近しただけで爆発する。アメリカ軍がこれを使用したことによってカミカゼ攻撃はほぼ無効化された。
コメント欄で教えていただいた記事。
▼県内政党、反応分かれる 町村外相発言
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050715-00000006-ryu-oki
>町村信孝外相が13日の衆院外務委員会で、県内で20年前に発生した米兵による性暴力被害者の手紙について「軍隊があるから日本の平和と安全が保たれたとの一面がすっぽり抜け落ちている」と発言したことに対し、14日、社民党県連、社大党、共産党県委、民主党県連の野党幹部らは強く反発した。一方、与党の自民党県連幹部は、発言に一定の理解を示し、公明党県本は具体的なコメントを避けた。
▼外相発言「悔しい」 性被害の女性語る 「心臓えぐられ、二度殺された思い」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050715-00000007-ryu-oki
※手紙の全文を公開。
・・・読めばわかる、読めば・・・