▼日米同盟に忍び寄る高齢化の脅威(Newsweek)
http://www.asyura2.com/09/kokusai4/msg/418.html
少子高齢化による日本のパワーダウンに備えて、日米は今すぐアジア政策を見直すべきだ
ブラッド・グロッサーマン(戦略国際問題研究所太平洋フォーラムのエグゼクティブディレクター)
角田智子(同フォーラムの元研究員)
> しかし日本の高齢化が進めば、貿易黒字を対米投資に回す余裕はなくなる。というより、厳密に言えば日本は貿易黒字を持たなくなる。やがて日本は貿易赤字国に転落し、国内で必要とされる資金をまかなうだけで精一杯になるだろう。貯蓄率も落ち始めている。コンサルティング大手マッキンゼーの試算によれば、日本の貯蓄率は2024年までに0.2%に下落するという。
>日本が少子高齢化社会への移行に苦しみ始めれば、中国と韓国はその機会に乗じて影響力を強めようとするだろう。この両国も同様の問題を抱えているが、日本より有効な対応策の選択肢がある。中国は一人っ子政策を廃止すればいいし、世界中にいる華僑を頼ることもできる。韓国は外国人花嫁を積極的に受け入れているし、南北統一が実現すれば北朝鮮の若者が大量に流れ込むだろう。
>日本はこれまで対外投資を通じてアジアでの影響力を「買って」きたが、その時代は終わった。
>もっとも日本社会の高齢化は、日本とアメリカにとって悪いことばかりではない。高齢化が進むことのメリットの1つは、日本の再武装に対する近隣諸国の警戒感が弱まること。そうなれば、かつて戦火を交えたフランスとドイツが結束して欧州統合を推し進めたように、日本と中国が手を携えてアジアの地域統合を前進させる道が開けるはずだ。
>実は、日本の弱体化はアジアに好ましい影響をもたらす可能性もある。国力が以前より弱まった国は、ほかの国々と協力して共通の課題に対処しようとするのが普通だからだ(ただし中国と韓国が日本に対する昔の恨みを晴らそうとすれば、このシナリオは成り立たない)。・・・