▼まもなく春秋社からマル激本「格差社会編」が上梓されます!
http://www.miyadai.com/index.php?itemid=804
>まえがき:「小さな国家と大きな社会」へ---「底辺同士のつぶし合い」から「連帯」へ---
>【格差問題は小さく、貧困問題が大きい】 ・・・
>【非正規雇用に関する議論の盲点】 ・・・
>【激烈にヒドイ社会になった日本】 ・・・
>■日本はヒドイ社会である。自殺率は英国の3倍、米国の2倍、西側先進国でダントツの第1位。単に経済の沈下が理由とは言えない。個人当たりGDPは2000年代初頭段階で2位か3位なのに、自殺率は既に先進国で突出した第1位だった。
>■公的支出に占める教育費の割合は、他の先進国が5%台で日本は3・5%。子育て支援費が公的支出に占める割合は、他の先進国が3%台半ばで日本は1・3%。現行世代が次世代の育成を--子々孫々の育成を--これほど気づかわない国はない。
>■就業時間はヨーロッパが1400時間前後。アメリカが1700時間台。日本はサービス残業を除いて1900時間台。サービス残業を含めると2200時間前後とされる。ひと月で50時間以上多く、労働日20日として1日に通勤時間を含めて3時間多い。
>■これでは家族や地域やNPO等への社会参加の契機が削られ、そのぶん社会成員は互いに切り離されて相互扶助が薄っぺらくなり、人々は社会的に孤立する。つまり、多少経済的につまづいたり離婚したりした程度で、幸せに生きられなくなる。 ・・・
>【経済回って、社会回らず】
>【竹中平蔵的なポンチ絵を排する】
>【2ちゃん的ウヨ豚を排する】
>■保守を名乗るのであれば、外交問題に感情的に噴き上って国益を害する「2ちゃん的ウヨ豚」を排し、社会的に良き機能を果たすプレイヤーが市場を通じて選別されるように、紙幣を(その余裕があれば)投票券として使う者とならねばならない。
>■こうした認識は、80年代に、南欧のスローフード運動、カナダ発で大英帝国圏に拡がったメディアリテラシー運動、米国の反ウォルマート運動などによって先進国に広がったが、日本だけは「対米追従による国土荒廃」へと舵を切った。
>■「2ちゃん的ウヨ豚」は、底辺が拡大する社会の中でありがちな、浅ましき者どもによる「底辺同士のつぶし合い」に過ぎぬ。「ゼロ年代批評」が「底辺同士のつぶし合い」傾向を示したことも否めない。ガス抜きで誰がほくそ笑むのか考えるべきだ。
>■こうした誤ったステアリング(舵切り)の延長線上に、日本的「格差社会」の問題がある。「経済格差が持つ意味が尋常でなく拡大されがちな病的な社会」という焦点をも逃さず、本論では問題を考察した。一石を投じられれば何よりも幸である。