・・・ペ・ドゥナの放つアーチェリーの矢でハートを射抜かれたよ(@∀@)
弦をキリキリキリっていわすのがたまらない。
▼『グエムル 漢江の怪物』
http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/guemuru/
・・・先に不満を言っておくが、最期に爆発がないのはどうかと思う。映画は爆発だ。
CGにしても、「あっ、ここ、ひょっとして予算きれた?」と思わせるシーンがあるのはよくない。
それはそれとして、
・・・永野のりこが以前、バラゴンみたいに人間をつかまえて「おまえをとって食う」ってサイズの怪獣ってイヤだよね!ということを書いていたのだが、
(つまりゴジラみたいに超巨大じゃない、ハンパに巨大なサイズの怪獣のこと)
この『グエムル』っていうのは、まさにそういうサイズの怪獣が人間を食う!食う!話。しかも白昼堂々と。
それが見所です。(@∀@)
・・・いやしかし、やはり最期は爆発が欲しかったなあ(まだいうか
それがないために(?)、この映画は妙な後の引き方をする。
▼監督インタビュー
http://event.movies.yahoo.co.jp/theater/guemuru/general_special/index.html
>「『殺人の追憶』の事件が起きた80年代は、暗く混乱した時代。そんな中で、田舎の女性が次々と猟奇的に殺されました。連続殺人鬼は普通の殺人者と違って、捕まえなければ次の犠牲者が出てしまう。犯人を逮捕できなかった警察は、死なずにすんだはずの人を守れなかったんです。『グエムル』の家族も同じで、彼らは警察にも役人にも相手にされず、ありもしないウイルスを疑われてベッドに縛り付けられています。そういう姿を描くことで、公的な力がなぜ個人を救えないのかを訴えたかったんです。それが実現すれば個人はもっと幸せになれると思うんですよね。」
・・・人生を投げているような中年男と、その冴えない一族(プラス、ホームレスのおっさん)たちが、漢江の汚泥の中から産み落とされたような根性の悪い怪物に立ち向かうという、悲劇だか喜劇だかわからない構図。いい題材なのに惜しいし、いろいろとクビをひねるところもあるが、前半のテンポのよさは見る価値があるように思う。なお決して甘いハッピーエンドではない。「踏みつけにされた人々が救われない話」と言ってもいい。その意味は何か。
・・・この映画のモトネタは、できれば映画を見る前に知っておく必要がある。
▼米軍が無断で毒物を放流
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2000/07/14/20000714000012.html
>在韓米軍司令部は14日、今年2月にソウル市内・龍山基地で人体に致命的な害を与える毒物のホルムアルデヒドを漢江に無断で放流した事実を公式に是認した。
司令部はまた、市民団体である緑色連合が問題を告発する前の5月、放流されたホルムアルデヒドの有害性について米軍内部で問題になり事態を調査をしたが、この事実を公開しなかったと明らかにした。
>在韓米軍司令部のカロル・シュミット公報室長代理はこの日ブリーフィングを通じて「2月9日にホルムアルデヒド75.7リットルが龍山基地内の下水道を通じて1回廃棄されたことを確認し、再発防止のため全ての後続措置が取られた」と話した。
>・・・緑色連合は声明書を発表して「米軍が全体の放出量を228リットルの3分の1に減らし、遺憾表明を行う程度で事態を解決しようとしている」と非難した。
▼在韓米兵に実刑 00年 基地施設外に劇薬投棄
ソウル地裁 司法主権を行使/身柄引き渡し、米が拒否
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2004-01-11/07_01.html
>韓国のソウル地方裁判所は九日、米軍基地内の施設からソウル市内の川に劇薬液を垂れ流していた米軍の担当責任者に懲役六月の実刑判決を言い渡しました。在韓米軍は同日、米軍地位協定を盾に「公務中の米兵が起こした事件の裁判権は米軍にある」との文書を報道機関に配布。判決を無視し、米兵の身柄引き渡しを拒否する姿勢を公然と表明しました。
>ソウルからの報道によると、判決をうけたのはソウル市内の龍山米軍基地に司令部を置く米第八軍に所属するアルバート・マクファーレン被告。二〇〇〇年二月に、霊安室で使う劇薬ホルムアルデヒドを排水溝を通してソウル市内を流れる大河・漢江に垂れ流した容疑で起訴されていました。ホルムアルデヒドはシックハウス症候群の原因となる物質の一つで、人体への悪影響があります。同年七月に環境団体の緑色連合が、米軍関係者の内部告発文書と現場写真を入手し、ソウル地検に告発しました。
▼首都中心部の米軍基地 「民族・歴史公園」に/韓国
19世紀末から“外国軍駐留”
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-08-28/2006082806_02_0.html
>米軍による犯罪も幾度となく相次ぎました。二〇〇〇年には、劇物ホルムアルデヒド四百七十瓶を基地内の下水溝から流し、漢江を汚染した事件が発覚。犯人は懲役六カ月の有罪が確定したものの、在韓米軍地位協定を盾に裁判途中で出国しました。今夏大ヒットし、九月に日本でも公開予定の映画「グエムル―漢江の怪物」は、この事件をモデルにしたものです。
・・・映画冒頭の出来事(2000年、米軍によるホルムアルデヒド不法投棄)は、本当にあった出来事なのだ。そのへんのことを知らないと、この映画の持つ「含み」は理解できないだろう。日本の原水爆被害を知らずに『ゴジラ』(初代)を見るようなものでさ。