「日本国憲法はアメリカの押し付け」というトンデモ説にささげる墓標(1)
▼憲法改正案に関する世論調査
憲法改正案での天皇制を支持するか?
支持する 85% 支持しない 13% わからない 2%
戦争放棄の条文は必要か?
必要と思う 70% 必要なし 28% わからない 2%
国会の決定に対して、政府や天皇の拒否権を認めるか?
認めない 52% 認める 47% わからない 1%
1946年5月28日 毎日新聞
・・・これは、大日本帝国憲法を廃し、日本国憲法を制定するにあたっての世論調査である。
日本国憲法は、このように日本国民の多数の声によって支持されて誕生してきた。
「天皇は『象徴』くらいでいい。戦争はもういらん。
大政翼賛会なんて冗談じゃない。政府や天皇の好き勝手は国会が食い止めるべきだ。」
それが日本国民の多数派の声だった。
・・・これもまた、「つくる会」教科書が決して教えない歴史である。
・・・先日、とある歴史教育関係者と話し合ったさい、「なぜ、『つくる会』教科書はあんなにアレなのかw」という話題になった。
その人の意見はこうである。
「大学の先生が作ってるからですよ。」
・・・というのは、
「大学の先生は非常に狭い範囲に関して自説を展開するのは得意でも、通史を書くことは苦手なんです。歴史全体を見通して、まとめていくようなことはね。
ふつうの教科書(笑)は、たとえば高校の先生などが多数参加して執筆するものなんです。生徒が1年を通して学んでいくのには、やはりそっちのほうがいい。」
・・・「つくる会」教科書が名門私立進学校で採用されないのは、こういう理由もあったようだ。
私が「そういえば、つくる会は大日本帝国におけるファシズムをファシズムと認めていませんよね」と話題をふると、その人は同意した。「彼らは大日本帝国を肯定したがるけれど、もしそれをファシズムと認めてしまうと、同様にナチスドイツも肯定的にとらえざるをえませんからね・・・」