こないだのヤングジャンプの連載インタビュー記事『爺言(じいごん)』に、作家&精神科医の「なだいなだ」が出ていた。
▼なだいなだのサロン(公式ページ)
http://www5.ocn.ne.jp/~nadashig/index.html
>すこしひねくれたプロフィール
http://www5.ocn.ne.jp/~nadashig/page002.html
>なだいなだ という変な名前は、もちろんペンネーム
>スペイン語で ナニモナイ ト ナニモナイの意味
・・・彼は戦時中、仙台の陸軍幼年学校にいたのである。中学生ぐらいから、将校になるための学校に行っていたのだ。
▼陸軍幼年学校
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B8%E8%BB%8D%E5%B9%BC%E5%B9%B4%E5%AD%A6%E6%A0%A1
▼仙幼第四十八期生の面々
http://homepage3.nifty.com/katodb/doc/text/2708.html
↑ほかにも意外な人がそこにいたりする。
陸軍幼年学校に関する記憶は体験者によってさまざまであるが、確実なことは相当にハードコアな「軍人になるための教育」が実施されていたということだ。
もちろん、人間的に尊敬できる教官/先輩がいた、との声もあるのだが、そこで行われるすべての教育は戦場に続いていたわけで、その「集団としてのこわさ」を記憶する人もいる。
▼私の東京陸軍幼年学校
http://www.asahi-net.or.jp/~FB8H-SKI/hitoshi/yonen/yonen.html
・・・さて今回のインタビューでは、なだいなだ氏のこういう話が。
太平洋戦争末期、彼が一時帰宅で実家に帰ると、兄から「戦争はまもなく負け」と聞かされる。兄は整備の仕事をしていて、ソ連方面へ飛ぶ飛行機を用意していたが、そのフライトは中止になった、これはもうだめかもしれんね、と。ソ連を介しての対米終戦工作が不可能となり、またソ連が対日参戦に踏み切るだろうということだから。
・・・情報統制の厳しい当時であっても、「現場」の人間はごまかせない。このようにして敗戦が間近なことを知った人々はけっこういたようだ。
▼「人間、とりあえず主義」 筑摩書房
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ango/2561/book077.htm
・・・完全主義のあまりに動けなくなるよりも、
とりあえず未完成のまま歩き出すことを選ぶイズム。
・・・なだいなだ先生は70超えてバーチャ政党「老人党」の党首などしておられる。小泉首相に「石油税が道路になって『還元』されるように、酒税がアル中対策に、たばこ税が肺がん対策に還元されるべきだ」と税収入の使い道について提案したとか。でも小泉は「財務省がなんといいますかねえ」とヘラヘラしていたので、先生は「彼はどうも頭が悪いらしい」と判断されたそうです。
yahoo!で「党」を検索すると、「老人党」は自民党と民主党についで第三番目にヒットする。すげえ。すげえのか?
世の中には「こんな爺さんになりたい」と思わせる人々がいるが、彼は間違いなくその一人。(なくなられたが、天本英世=「死神博士」も。)
最近、「○○党というのを立ち上げたいんだけど、やらないか?」・・・というお話があったのだけれど、日本の場合、「なになに党」というのは妙に雰囲気が硬くなりがちなので、そのへんは気を使ったほうがいいと思ったり。あえて「党」とつけるのであれば、その前に何か気の抜けるような言葉がついていたほうがいい。たとえば「老人党」とか、「日本ラーメン党」(林家喜久蔵の店。日本共産党東京都委員会のすぐそばにあるのが笑える)とか、「スマ党」(車の「スマート」のファン)とか、「無関心党」とか(選挙を棄権しよう!という重ブラックジョーク)、「大日本ビール党」「日本ひよこ党」「ヨーグル党」「日本ペンギン党」・・・そういう、ついフラフラと入りたくなってしまう党が現に実在する。そういえばレッド・モール党(四トロファンクラブ)は、冗談と本気の混合比率が実に絶妙でうまいなあ・・・
・・・「行動は本気、名前は冗談」というのが理想ではないだろうか。外から見ればそれはつまり「名前は冗談、行動は本気」ということになる。
▼老人党
http://www.6410.jp/
▼老人党リアルグループ「護憲+」
http://www.geocities.jp/rojinto_goken/