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少年マガジン『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』にGJ!

▼「国が燃える」事件の顛末(その4)@ kitanoのアレ
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050103 

・・・いつもながら労作です。

週刊少年マガジン
http://www.shonenmagazine.com/

・・・『週刊少年マガジン』 編集部御中


前略

・・・1月4日(火)発売の、『週刊少年マガジン』第6号に掲載された、三枝義浩氏による『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』について、思うところを述べさせていただきます。
わたしは以前、すでに邦訳された原作を読んだことがあります。面白そうな本には、まず立ち読みで勝負を挑むのですが(どうでもいい本なら買わないで済まします)、御社刊行の原作本には冒頭の教室シーンだけで思わず泣かされそうになり、「負けた・・・」とつぶやきながらレジに持って行った経験があります。
そんなわけで、今回の漫画化にあたっても、原作をどのように再構成されるのかと、非常に楽しみにしているところです。
すでに発表された前半部分についてのみですが、感想を書かせていただきました。ご笑覧ください。


・作画面での感想。
・・・登場人物の顔つきに、「60年代感」がもうすこし出ていてもよかったのではないでしょうか。
時代によって人々の顔つきというのはどんどん変わっていきます。栄養事情やファッションやヘアスタイル、美意識の変化や表情の作り方など、10年もすればまったく変化してしまう。ですんで60年代には60年代の「顔つき」というものがあったように思います。
・・・兵装の面ですが、だいたいみな同じような格好なのはどんなものだろうという気がしました。
実際はもっとてんでんばらばらにカスタマイズしてて、
http://news.goo.ne.jp/news/exhibition/vol_01/04.html
もっとユルユルだったのではないかと思います。
http://news.goo.ne.jp/news/exhibition/vol_01/08.html
こだわると果てしないので、あまり言いたくはないのですが。
・・・空気の描写について。
原作本の帯にもあるような、ベトナム戦争の「腐臭」漂う戦場、という感覚は、もうすこし再現されているべきではなかったかと思います。これはテーマとも関わる問題なので、強調しておきます。
たとえば、敵兵の耳をそいでネックレスにしている兵隊に、ハエが一匹もたかってない。これはいかがなものでしょうか。
湿度と雨に兵士の目はうっとうしそうにすがめられ、肌は汗でテラテラしてなきゃならんのではないかと・・・。
原作にあった、密林の中で敵の排便をナイフでかきわけて情報をさぐるシーンなども、ぜひ描写しておくべきでした。(後編で登場するのかもしれませんが)
・構成面での感想。
編集部内の場面から始まり、そこからネルソン氏自身の口によって彼の経験が時系列順に物語られる、この構成は非常によくできていると思います。
原作では、主人公が除隊してから●●●●●になっているところから物語が始まります。それからあの教室のシーンが始まるわけですが、ベトナム戦争がどういう戦争であったかを記憶している世代でないと、ネルソン氏の感情を理解することは正直難しいかもしれない。
しかし、今回の漫画で採用された構成であれば、若い世代にも素直に感情移入ができるのではないかと感じました。
・テーマの絞りこみについての感想。
冒頭、「なぜ戦争で残虐な殺戮が引き起こされてしまうのか、そこに相手を人間とは思わない『差別感情』があるからではないか」という問いかけがなされています。ここにポイントを置いたのは適切だと思われました。わたしや皆さんが容易に殺人を行わないのは、やはり「同属殺し」の禁忌が存在しており、それが殺人に至るような利己的な衝動にブレーキをかけ、自己の客観視をうながすからです。「それをやっちゃまずいだろ」と。
逆に言えば、「同属」とみなさない、みなせない相手には、そうしたブレーキがかかりにくい。これが多くの場合、残虐行為の理由の一つとなる。たとえばなぜ戦前の日本兵が・・・


去年の三十一日まで支那兵の捕まえたのを、毎日揚子江で二百人ずつ殺したよ。川に、手を縛って落としておいて、上から銃で撃ったり刀で首を切ったりして殺すが、亡国の民は実に哀れだね。まるで鶏でも殺すような気がするよ。十二月二十七日の夜は、兵站部に食糧を盗みにきたので七人捕まえて銃剣で突き殺したが面白いものだったよ。
(cf.http://www1.vecceed.ne.jp/~swtamura/asaba.htm#yuubin


・・・といった行為、いわゆる南京大虐殺ですが、なぜそれが可能であったかといえば、


支那人なんて全く虫だね。
(ibid.)


・・・というような、中国人に対する蔑視感情があったためでしょう。むろんこのような感情は日本の「伝統」などではなく、近代化と軍国主義化と教育・メディア環境の中で急激に形成されたものですが。
私の母方の祖父もまた、当時の南京で、上記の例とまったく同じ方法で捕虜を殺害しています(部隊は違いますが)。さすがに「あれは哀れなことをした」と申しておりましたが、しかし多くの虐殺経験者は、今もその行為を「後悔すべきこと」とは認識していない。


>南京戦・閉ざされた記憶を尋ねて 元兵士102人の証言 / 松岡環/編著
http://books.yahoo.co.jp/bin/detail?id=31015191


私の祖父にしても、自らの行為を「戦争という状況下ではやむを得ないことであった」と考えている。
さほど大昔のことではありません。わたしたちにとっても、今回のテーマは決して無縁ではないのだと思われます。その他、世界各国で発生している虐殺も、いわば地続きの問題であると・・・。
もう一つ、作品中でも少し触れられていますが、「貧困」も重要なファクターです。「今の暮らしから脱出するためには、軍に入って活躍するしかない」と主人公が思い込んだのは、やはり絶望的な貧困があったからだと。
・・・『華氏911』では、ベトナム戦争当時とそっくりそのままのリクルート(新兵募集)が、イラク戦争にあたってアメリカ各地で再現されているシーンが登場しますが、あれには暗澹たる気持ちになりました。


前編の感想はこんなところです。
・・・『少年マガジン』の実録シリーズは、特に若年層にとっては、現実の政治や戦争に目を向ける「はじめの一歩」として意義のある企画であると、以前から注目しておりました。


・・・今でも思い出すのですが、1991年、湾岸戦争のさなかのこと。
私はそのときコンビニで買い物をしていたのです。店内にはラジオが流れていました。番組がニュースに切り替わって、アナウンサーが米軍によるイラクへの攻撃開始を告げました。
その時、コンビニにいた高校生くらいの男の子が、「やった!」とつぶやいた。
私は何とも言えない気分になって、その場にボーッと固まってしまった。
どうやら、ある世代から下では、「戦争」というものの持つイメージが変化しつつあるのだなと。


・・・だからこそ、すべての子供たちにトラウマとなるような、そんな戦争漫画を!と常々希望しています。
商業誌では限界もあることでしょうし、最近はまたくだらない横槍もあることですが・・・(@∀@)


>▼『国が燃える』への言論弾圧を許すな。@▼CLick for Anti War 最新メモ
http://d.hatena.ne.jp/claw/00010110


・・・『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』前編、グッジョブ!
後編も期待しています。

九郎政宗 拝
cl-a-w@mail.goo.ne.jp
http://d.hatena.ne.jp/claw



▼三枝義浩『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』次回予告
http://www.shonenmagazine.com/magazine_6/index.html
>衝撃のドキュメントコミック
>特別読み切り後編!
>残された任務は5か月‥‥後悔では許されることのない罪。残酷な口を開け待ち受ける罰。戦争がネルソンに残したものとは!!
>敵の、自分の人格を否定する、戦争の非道さ。「愚かだった」ではすまない傷を残し、ネルソンを苦しめる。このドキュメントコミックが、キミの心にも“何か”を残す!

「憲法9条で、アタマ悪い『対テロ戦争』をかしこくサボろう
「愛国心とか夢見てんじゃねーよw
 国家は国民を守らない。君の生活とか老後は特に。」
「日の丸・君が代とか強制してると国が滅びますよ!(@∀@) (例)大日本帝国」