そういえば、こないだSF作家の山本弘先生(@と学会)にメールを送ったら・・・
▼山本弘のSF秘密基地
http://homepage3.nifty.com/hirorin/
▼「ゲーム脳」徹底検証 トンデモ『ゲーム脳の恐怖』(インタビュー)
http://www.tv-game.com/column/clbr02/
・・・ご丁寧なお返事をいただきました。ありがとうございます。<(_ _)>
転載してもいい、とのことなので、ここで公開させていただきます。
九郎政宗様
下記のメール、転載していただいてもかまいません。
メールをいただき、ひさしぶりにグース氏のサイトを見て笑ってしまいました。
「山本先生の挑戦状」って何ですかあ?(笑)http://www.geocities.jp/nankin1937jp/page031.html
あの文章をどう読めば「挑戦状」と解釈できるんでしょうか? こっちは議論す
るつもりなんかまったくないって断言してるのに。
どんな文章でも自分に都合よく解釈できる人なんだなあと、あらためて感心……
いや、あきれてしまいました。いやまったく、まともに相手しなくて正解。「本宮ひろ志事件」ですが、僕はその作品を読んでおらず、新聞報道(ちなみに我
が家は産経新聞です)を読んで、「百人斬り事件を事実であるかのように書いちゃ
ったのか」と勘違いしておりました。「百人斬りを想起させる描写」だったんです
ね。
作者自身、「一本の刀でどうやって百人斬れる」とツッコんでるんだから、百人
斬り報道は事実ではないと認識しているのは明らか。抗議している人たちは、「報
道された百人斬り」と「現実にあった捕虜の斬殺」を故意に混同しようとしている
気がします。さらにグース氏の文章を読んでいたら、こんなのも、
http://www.geocities.jp/nankin1937jp/page049.html
> 次に有名なのは『「南京事件」日本人48人の証言』小学館文庫です。これは
>全員実名で登場しています。当時南京にいた報道関係者の証言も掲載されていま
>す。インタビュー形式で、質問の内容と回答が併記されており(当たり前ですが)、
>学術的な価値は高いと言えます。人間の記憶というのはあてにならないもので、戦後何十年も経ってからのインタ
ビューが「学術的な価値は高い」とは言い難いと思うのですが、それはともかく、
この『「南京事件」日本人48人の証言』の中にも、ちゃんと虐殺の目撃証言は
出てくるんですよ。27・51・119〜121・194・276ページに。あと、直接の目撃では
なく伝聞なら、54・98・112・282〜283ページにあります。
中には捕虜を数人ずつ並べて銃剣で突いたとか、刀で首を斬ったという話も出て
きます。ですから本宮氏の「百人斬りを想起させる描写」は、まったくのウソとは
言えません。「競争」があったかどうかはともかく、似たようなことは確かにあっ
たと、グース氏自身が「学術的な価値は高い」と書いた本に出てくるんですから。それと、民間人が兵士と間違われて連行されたという話も、(伝聞ではあります
が)261ページの重村実大尉の証言に出てくるんです。>「(前略)中には指摘された者の家族が、うちの人は兵隊ではない、ということも
>あったようです。また、新聞記者から聞いた話ですが、新聞社で使っていた中国人
>が連れて行かれたので、憲兵隊にそのことを言って、危うく助けてもらったという
>ことです。いいかげんに連れていったことがあったようです。あったんじゃんか!
やっぱり隠してるじゃんか、あんた!重村氏の証言にはさらに続きがありまして、
> まだ上海にいた時のことですが、一度こういうことがありました。陸軍の兵隊が
>支那人をつかまえてきましたので、どうするんだときくと、怪しかったらやります
>と答えてました。どうして怪しいのがわかるのか、と聞くと、面構えでわかると言
>ってました。面構えで判断してたんかよ〜!
生まれついて顔つきの悪い人は、それだけで殺されちゃってたんですな。かわいそ
うに。もっとも本宮氏にも落ち度はあります。出所の怪しい写真や資料を元にマンガを
描いちゃったのは軽率で、その点は非難されてもしかたないでしょうね。
(もっとも、それを言い出したら、小林よしのりのマンガはどうなるんだって思い
ますが(笑)。大井満『仕組まれた“南京大虐殺”』なんていうデタラメだらけの
本を元に『戦争論』を書いてたりしますから)。
ちなみに『神は沈黙せず』の場合、角川書店から、文中で使用した全資料の提出
を求められました。実際に資料にそんなことが書いてあるかを、逐一チェックされ
たんです。その際、一部に人名などの誤記があったのが発見され、訂正しましたが、
それ以外は問題ありませんでした。
微妙な問題だけに、それだけの配慮が必要なんでしょう。集英社にはそうしたガ
ードの甘さがあって、そこにつけこまれたんだと思います。ヴライク・イオネスク(これが正しい表記です)の『ノストラダムス・メッセー
ジ』については、『トンデモノストラダムス本の世界』(洋泉社/宝島社文庫)で
取り上げました。オカルト本の訳者は、単にお仕事でやってるだけの人も多いんで
すが、竹本氏の場合、どっぷりイオネスクに心酔しているのが印象的でした。
だから『再審「南京大虐殺」』を読んだ時も、「あるトンデモ説にハマる人は、
別のトンデモ説にもハマりやすいんだなあ」とあきれてしまいました。本の内容も、
東中野教授の本の二番煎じで、ぜんぜん新味ありませんでしたし。
NNNNNNNNNNNNNN
山本 弘
xxxxxxxxxxxx
(九郎註:原文では↑ここにメールアドレス有り)
NNNNNNNNNNNNNN
・・・お手紙のお礼に、ささやかながら宣伝をさせていただきます。
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