▼『町山智浩アメリカ日記』より
http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040308
>CCは1996年の通信法改正によって、わずか6年間に千二百ものラジオ局を買収した「怪物」だ。CCは同時に全米のコンサート会場の7割をも買収した。ミュージシャンはCCに金を積まないとラジオでもかけてもらえないし、ツアーもできないのだ。つまり現在、アメリカの音楽業界はCCに支配されている。
>そんなことをしても独占禁止法違反に問われないのは、CCがテキサスの会社で、ブッシュ政権とべったりだからだ。CCはブッシュの戦争を支持し、ディキシー・チックスがブッシュを批判した時も全米で彼女らの歌を放送禁止にした。
>イラクと戦争するか賛否が分かれている時には一切の反戦歌の放送を中止したので、ビースティボーイズやREMは自分たちの反イラク戦争の歌をインターネットで流すしかなかった。レイジ・アゲンスト・ザ・マシーンの曲は特に反戦を歌ってはいないが、反体制的なので全曲が放送中止の対象になった。
>そして、クリア・チャンネルはハワードがブッシュをファシスト呼ばわりした4日後に放送を中止した。
>ハワード以外のクリアチャンネルのパーソナリティはほとんど右翼で、イラク開戦を求める集会を開いたり、ディキシー・チックスのCD焼き捨てキャンペーンを行ったりしている。
>また、「黒人なんて人口の二割もいないんだから相手にするな」と言ったり、黒人からの抗議に「鼻の骨をとってから出直せ」と言った右翼政治DJラッシュ・リンボーや、ゲイからの電話に「ケツマンコしてエイズで死にやがれ」と言った右翼DJのマイケル・サヴェージはなぜかクリア・チャンネルから何のお咎めも受けずに放送中だ。
>ちなみにラジオに罰金を科する政府機関FCCの会長はコリン・パウエルの息子だ。当然、ブッシュ支持を表明しているラッシュ・リンボーやマイケル・サヴェージは何を言ってもお咎めなし。