・4ページで終わる戦争の歴史。時をつかさどる神、あるいは時間を自由に往来する
宇宙人から見た戦争。眉間にしわを寄せて「正義」だ「悲劇」だと言い募ったところで、
しょせん「棒」の所業。高いところにあったものを低いところに移しただけ。というのが
私の印象ですが、そのように思うことすらも釈迦の手の上の孫悟空のごとし。しかし読者を
不安定にするような、これは禅問答マンガなのか。
・カート・ヴォネガット『スローターハウス5』冒頭の文章を思い出したのは
私だけでしょうか。「戦争プロパガンダ映画のフィルムを逆回しすると、すべては平和に
なる」という・・・。実際には、発射された弾丸がもとにもどることはないし、その他の
多くの「起こってしまったこと」も取り戻せない。絵としてはコメディでありながら
そこに多くの「取り返しのつかないこと」を想起させる。
・(関連)coldplay「サイエンティスト」ビデオ。
http://www.youtube.com/watch?v=tNwQeedQfZE
・・・同号、小林よしのり『卑怯者の島』、硫黄島っぽい島で大日本帝国陸軍が米軍と
激しく戦闘。上官が「水際での迎撃はしない」といいつつ、主人公たちが水際で
塹壕戦をしているのは、ちょっとどうかと思いました。(@∀@)
- 作者: 秋草鶴次
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/12/01
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↑「かっこ悪い硫黄島の戦い」。現実は苦痛と悪臭と愚かさにまみれている。
▼川口隆行 朝鮮人被爆者を巡る言説の諸相
http://home.hiroshima-u.ac.jp/bngkkn/hlm-society/Kawaguchi5.html
>原爆のおっちゃけたあと一番最後まで死骸が残ったのは朝鮮人だったとよ。日本人は沢山生残ったが朝鮮人はちっとしか生残らんじゃったけん、どがんもこがんもできん。死体の寄っとる場所で朝鮮人はわかるとさ。生きとるときに寄せられとったけん。牢屋に入れたごとして。仕事だけ這いも立ちもならんしこさせて。
>三菱兵器にも長崎製鋼にも三菱電気にも朝鮮人は来とったとよ。中国人も連れられて来とったとよ。原爆がおっちゃけたあと地の上を歩くもんは足で歩くけんなかなか長崎に来っけんじゃたが、カラスは一番さきに長崎にきて、カラスは空から飛んでくるけん、うんと来たばい。それからハエも。それで一番最後まで残った朝鮮人たちの死骸のあたまの目ン玉ばカラスがきて食うとよ。・・・