▼嫌韓下流 〜『マンガ嫌韓流』ツッコミ大百科〜
「僕らが見るのは 常に下」
http://d.hatena.ne.jp/claw/20060309
・・・山野車輪の『マンガ嫌韓流２』は、韓国の一地方における伝統舞踊・病身舞（ピョンシンチュム 병신춤）を持ち出して、「韓国は伝統的に障害者の人権を無視してきた」ということを主張している。(詳しくはこちらをhttp://d.hatena.ne.jp/claw/20060309#p41 参照のこと。)
民族差別をするために、障害者差別を利用しようとする山野車輪が、障害者の権利向上など何一つ考えていないことは明白ではあるが、それはさておき、この病身舞について調べてみると、なかなか興味深いエピソードがあった・・・
▼「病身舞を踊った観音菩薩」
http://kr.blog.yahoo.com/nep2023/1353057.html
・・・これは、新羅の文武王〜新聞王の時代に活躍した上人、ギョンフン国老にまつわる仏教説話である。だいたい7世紀ごろの話であり、発音から考えてギョンフンは「憬興」であろう。憬興は唐代の法相宗の上人であり、彼による『無量寿経述文讃』は、わが国の浄土真宗において教義の中心をなす文書でもある。
かいつまんでいうと、物語はこういうものだ。職務のなかばで病に倒れたギョンフン国老は、さまざまな薬を試してみたものの、なかなか体調が回復しない。
するとある日、不思議な尼さんが現われた。「どこから来たのか」と問われると、「国老と同じ故郷から来ました」と言う。「人は誰でも自分のやってきた場所を知りません。だから『私たちの故郷はみな同じである』と言わざるをえないのです」と。
尼さんは国老の体を見ると、「これは神経の疲れである」と言い、それを和らげるために病身舞を踊り始めた。尼は手足や体をよじり、顔をさまざまに変化させ、その姿は十一面観音の姿のように多様で、言葉では言い尽くせないほどである。その表情は、あるときは慈悲、あるときは怒りへ自由自在に変化した。
その姿があまりに面白いので、国老は思う存分に笑い転げ、何事かと集まってきた人々も涙を流すほど大いに笑った。
気が付くと国老の体調は完全に回復していたのであるが、それを見届けた尼はすみやかに去った。国老は侍者に後を追わせたが、南航社のあたりで尼の姿は消えてしまった。南航社の法堂に入った侍者は、そこにあの尼さんとそっくりな十一面観音像を見た。尼さんは観音様の化身だったのである。
・・・さて、「障害者をバカにしてさげすむ」ような内容が、この話のどこかにあるだろうか？
これはむしろ、「自らこっけいな踊りを踊り、病に苦しむ僧侶を笑いで救おうとした、観音様のありがたい慈悲の心」を描く物語である。
そこにあるのは、『マンガ嫌韓流』のような、人を見下して我が身の安寧を図る心とは対照的な心のありかたである。（＠∀＠）
・・・『マンガ嫌韓流』で民族差別主義をふりまく餓鬼のような「縁なき衆生」どもには、
ここできっぱりと宣告しておこう。あたかも細木数子のように！
「あんた、地獄に堕ちるわよ。」（＠∀＠）
・・・「アホな顔つきや身振り手振りで人を笑わせる伝統文化」といえば、
わが国にもいくつか存在する。
その代表的なものは、ひょっとこである。
一説には、ひょっとこ（火男）は、身体障害者をモチーフとしている・・・とも言われる。
▼障害をもつ人たちの現代結婚事情
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/prdl/jsrd/norma/n183/n183_008.htm
しかし、だからといっていま現在、「ひょっとこ踊り」に身体障害者差別の意味合いがあるかと言えば、それは言うまでもなく「ない」のである。
・・・山野車輪は、ひとつ「ひょっとこ踊り」の存在をもって、
「日本は伝統的に身体障害者を差別してきた、恥ずかしい国なんだ！」
とでも主張してみてはどうだろうか？（＠∀＠）
