・・・おそらくは、一生のうちに一度もこれを読まない人もいるかもしれない。
そこで、わざわざここに貼り付けるわけだ。
▼文部省『あたらしい憲法のはなし』(1947年)@青空文庫
http://www.aozora.gr.jp/cards/001128/files/43037_15804.html
>これまであった憲法は、明治二十二年にできたもので、これは明治天皇がおつくりになって、國民にあたえられたものです。しかし、こんどのあたらしい憲法は、日本國民がじぶんでつくったもので、日本國民ぜんたいの意見で、自由につくられたものであります。この國民ぜんたいの意見を知るために、昭和二十一年四月十日に総選挙が行われ、あたらしい國民の代表がえらばれて、その人々がこの憲法をつくったのです。それで、あたらしい憲法は、國民ぜんたいでつくったということになるのです。
・・・第六章だけ、文章の調子が明らかに違う。
>六 戰爭の放棄
>みなさんの中には、こんどの戰爭に、おとうさんやにいさんを送りだされた人も多いでしょう。ごぶじにおかえりになったでしょうか。それともとう/\おかえりにならなかったでしょうか。また、くうしゅうで、家やうちの人を、なくされた人も多いでしょう。いまやっと戰爭はおわりました。二度とこんなおそろしい、かなしい思いをしたくないと思いませんか。こんな戰爭をして、日本の國はどんな利益があったでしょうか。何もありません。たゞ、おそろしい、かなしいことが、たくさんおこっただけではありませんか。戰爭は人間をほろぼすことです。世の中のよいものをこわすことです。だから、こんどの戰爭をしかけた國には、大きな責任があるといわなければなりません。このまえの世界戰爭のあとでも、もう戰爭は二度とやるまいと、多くの國々ではいろ/\考えましたが、またこんな大戰爭をおこしてしまったのは、まことに残念なことではありませんか。
>そこでこんどの憲法では、日本の國が、けっして二度と戰爭をしないように、二つのことをきめました。・・・
・・・この小冊子の中では、「戦争」はわずか2年前のできごとだ。
ここには胸のつぶれるようなリアリズムがある。
▼「慰安婦とか言葉減り良かった」 教科書巡り文科相発言(@朝日新聞)11月28日
>中山文部科学相は27日、大分県別府市で開かれたタウンミーティングに出席し、
歴史教科書について「極めて自虐的で、やっと最近、いわゆる従軍慰安婦とか
強制連行とかいった言葉が減ってきたのは本当に良かった」と述べ、過去の歴
史教科書を批判した。文科相の諮問機関が現在、06年度から使用する中学校の教科
書の検定作業を進めている。
>文科相は、歴史教科書から強制連行などの記述の削除を求める運動をしている
自民党有志の「日本の前途と歴史教育を考える会」の座長を自ら務めていた
と紹介したうえで、「日本の教科書は、政治家が悪いんだと思うが、極めて自虐的な
『日本は悪いことばっかしてきた』というもので満ち満ちていた時があった。これは
何とか直さないといかんということでやってきた」と説明。
・・・「悪いこと」とか「いいこと」とかの価値判断の前に、まず歴史的事実を教えるのが歴史教育だ。
>さらに「どの国の歴史にも光と影はある。悪かったことは反省しない
といけないが、すべて悪かったという自虐史観にたって教育だけはしてはいけない。
これからの日本を生きる子供たちに、自分たちの民族や歴史に誇りを持って生きてい
けるような教育をすることが大事だ」と述べた。
>その後の記者会見では「大臣になる前に座長だった立場から感じたこ
とを述べた」と説明。「今回、文科相になりましたから別の見方をしなきゃいかんの
かな、中立的に見ていかないといけないかなと思っている」と述べた。
・・・「自虐的」と口走った時点で、すでに「中立的」ではない。
>タウンミーティングではまた、男女の性差に言及する中で、男女別で
なく五十音順に並べる男女混合名簿に触れ、「小さい頃から男も女も同じだというこ
とだと、どういうことになんのかなと思う」と疑問を示した。記者会見では「良い、
悪いというのは思わないが、例えば身体検査の時に、小学校高学年になって同じ所で
裸になるのはいやだという声も聞こえる。十分注意していかなくてはならない」と述
べた。 (11/27)
・・・名簿と身体検査の話をごっちゃにするような男が教育を語るとは。
▼<歴史教科書>中山文科相発言、問題視せず 細田官房長官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041129-00000044-mai-pol
>細田博之官房長官は29日午前の記者会見で、歴史教科書の記述は「自虐的」などと述べた中山成彬文部科学相の発言について「いろいろ個人的な信念を持ったうえでの発言だと思う」と問題視しない考えを示した。
・・・官房長官が問題視するかしないかは、この際、関係ないと思う。
これは要するに「問題視されないといいなあ」という願望の表明だろう。
▼[過去ニュース]「国を愛する心」が適当 教基法改正で文科相(@共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040928-00000162-kyodo-pol
>また宗教教育の在り方についても「非常に大事だ。宗教を信じろ、信用するなということではなく、宗教が大事であると分かるような文言を入れてほしい」と述べ、改正案に盛り込む必要性を強調した。
・・・↑これはシャレになりませんな(@∀@)↓
▼[過去ニュース]統一教会系団体から献金 100万円、支部長は文科相 (@共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041109-00000071-kyodo-soci
> 中山文科相も9日の記者会見で事実関係を認め「法的にいけないことはしていない。私自身(献金を)知らなかった」と述べた。
▼[過去ニュース]朝日新聞ニュース速報[2004-11-09-08:13]
>中山成彬文科相が自民党副幹事長当時の昨年11月、支部長を務める自民党宮崎1区
支部(宮崎市)が、世界基督教統一神霊協会(統一教会)の関連団体「世界平和連合」
(本部・東京)から100万円の政治献金を受け取っていたことがわかった。統一教会
の霊感商法による訪問販売をめぐり、損害賠償を求める訴訟が各地で相次いでいる。同
支部は「統一教会との関係は知らなかった。問題なら、返却することも検討する」とし
ている。・・・
>中山氏の地元事務所によると、中山氏の地元の会合に世界平和連合のメンバーも出席
したことがあったといい、献金については「問題だとは思わなかった」と話している。
>世界平和連合の本部は「宮崎県の支部が、平和実現に関する考え方の共通する中山議
員を支援しようとした」としている。・・・
>統一教会は、霊感商法による強引な訪問販売や合同結婚式への参加強要が社会問題化
。各地で元信者らから起こされた訴訟では、違法な勧誘に法人としての使用者責任を認
める判決が相次いでいる。
>宗教と政治の関係に詳しい棚村政行・早稲田大教授(宗教法)は「社会的に問題のあ
る宗教団体と一体と疑われる団体からの政治献金は、政治的に問題があるだけでなく、
憲法で定めた政教分離に抵触する恐れがある」と話している。
・・・なるほど、男女混合名簿はいけないが、「お父様」が相手を決める合同結婚式カルトとつるむのはOKと、こういうことでしょうか。「宗教が大事である」とは、こういうことでしょうか。
▼[アクション]文部科学省HP 意見のコーナー
http://www.mext.go.jp/mail/index.htm
※文面の一例
「・・・中山成彬文科相殿
混合式名簿はいけないが、女性蔑視のカルト宗教とつるむのはOK。
自分の気に入らない会社の教科書を「自虐的」とののしり、つまりは気に入った会社に肩入れする。
公的な場で「従軍慰安婦とか強制連行とかいった言葉が減って良かった」と口走り、わざわざもめごとを引き起こす。
そんなあなたが日本の文部科学大臣だなんて、その事実だけで
子供が日本の国に誇りを持てず、自虐的になってしまいます。
子供の教育によくないので、とっとと辞めてください。」
・・・中山成彬文科相の実態については、これまでにも示したとおり。
▼中山成彬文部科学大臣の正体
自民党森派の教育基本法改正論を斬る 鈴村明(教育問題研究者)
2004/10/14 http://homepage3.nifty.com/gakuronet-takatsuki/soto_041014.html
▼千代田区日比谷公園 11/29 全国から東京へ結集しよう
教育基本法改正を求める中央国民集会
http://www.ch-sakura.jp/event.php(ちゃんねる桜イベント情報)
プログラム(予定)
開会の辞―日本会議議長・三好 達氏
〜地方議会議員、改正を求める地方議会決議運動の紹介〜
主催者挨拶―民間教育臨調会長・西澤潤一氏
前経済産業大臣・平沼赳夫氏
来賓挨拶―前内閣総理大臣・森 喜朗氏
文部科学大臣・中山成彬氏
・・・
主催 「日本の教育改革」有識者懇談会(民間教育臨調・西澤潤一会長)
教育基本法改正促進委員会(超党派改正議連・亀井郁夫委員長)
日本会議(三好達会長)
日本会議国会議員懇談会(平沼赳夫会長)
・・・なるほど、道理でやたらと「宗教」「宗教」と言うはずだ。