▲「バカの壁」ってこういうことかな。http://news.2log.net/mass/archives/blog74.html
▼「一般に日本人は」などという文章には意味がない。都道府県によって人間性というものは異なるし、場合によっては民族的ルーツさえ多様なのだから、一般論が成り立つはずがそもそもない。ゆえに以下の文章は単なる「思い付き」にすぎず、一般化することはできない。
▼四文字熟語の呪い？日本人の悪いクセ
日本人には、「器に合わない、似合わないことをして大失敗する」ということがよくある。しかもその際、なぜか四文字熟語がスローガンとして登場することが多いのだ。
(1)アジアの小国にすぎないのに（それは悪いことではない）「八紘一宇」などという無茶な夢を見て、巨大な大陸のほんの一部を占領したり、海の向こうの国々に攻撃を仕掛けたりしたが、戦線を維持することもできずにみじめに負け続け、「本土決戦」さえできずに崩壊した大日本帝国。
(2)議会を通じた多数者革命を否定して、軍隊や労働者の支持もなく、新社会を経営する能力・気力もないのに、「造反有理」とばかりに「武装闘争」に突っ走り、最後はすべて投げ出してバックレた全共闘ボーイズ。
(3)「規制緩和」の掛け声のもと、初歩的な経済学（あるいは経験則）を無視し、株や土地の価格が永久に上がり続けるかのように錯覚してムリな投資を繰り返し、莫大な負債と「不良債権」を残して子々孫々に迷惑をかけることになった経営者たち。
・・・そういえば「ＩＴ革命」「構造改革」も四文字熟語。
この「四文字熟語の呪いの歴史」に、今回のイラク戦争やアフガン戦争も加わることになるのだろう。
(4)アメリカの展開する壮大な「対テロ戦争」に、「国際貢献」という四文字熟語をかかげて参戦した日本国政府。ところがアメリカは肝心のテロリストを捕まえられず、大量破壊兵器を発見できず、アフガンでもイラクでもいまだに攻撃され続けるというショボさ。アメリカの巻き添えで傷ついた人々にはろくに目を向けず、「復興支援」と名うって自衛隊を送り込んだものの、怖くて街にも出せないでいるうちに邦人誘拐事件が発生。「アメリカの占領はうまくいってる」「非戦闘地域だから安全」というウソが完全に崩壊したことに逆ギレした政府関係者は、こともあろうに被害者に対して「自己責任」「自業自得」「費用請求」と四文字熟語を連発し、裏では新聞記者にコソコソと「自作自演」説を吹き込んだりするというあさましさ。
四文字熟語には、日本人を「似合わない無茶」にかりたてる魔力があるのだろうか？少なくとも四文字熟語の世界には、日本の伝統である「わび」「さび」がない。複雑な思考やニュアンスをぶった切った、まったいらな切断面の単純さがあるばかりだ。
そろそろ自覚しよう。日本人には、報復とテロの永久化になるかもしれない「対テロ戦争」のような、壮大なタイプの事業は似合わないのだ。「見捨てられたストリートチルドレンの面倒をみる」「劣化ウラン弾被害の実情を見に行って絵本にする」といった、農耕民族らしい地道な仕事こそがふさわしい。ムリして背伸びして「普通の国」になることはない・・・テロと戦争が日常茶飯事の「普通の国」になど。
今度わたしが小泉首相に会うことがあれば、彼の肩に手をかけて言ってあげようと思う。「なあ、分不相応な夢を見るのはよせよ。身の丈にあった幸せを見つけることが大切だ。君も早く大人にならなきゃーならないな」と。
▼「テロに屈するな」っていう言葉のセンスは、「バスに乗り遅れるな」の頃から進化していない気がする。
▼ボランティアやＮＧＯが紛争地域で誘拐された時、政府関係者が「自己責任」「費用請求」とか言うのが恥ずかしくてたまりません。いかに日本がボランティアやＮＧＯにおける後進国であるかを証明しているようなものです。やめてください。イギリスでもアメリカでも、イスラエルのパレスチナ人弾圧を食い止めようと現地入りしたＮＧＯスタッフが、何人も大怪我を負わされたり、ひどいときは殺されたりしています。しかアメリカ政府やイギリス政府が被害者に「自己責任」「費用請求」とか言ったのを聞いたことがないです。
