「蟹工船経済」
▼【経済】米国発金融危機の実相…堤未果氏「サブプライム問題の本質とは“貧困ビジネス”」、浜矩子氏「米国経済はもはや“狂者の論理”」
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/wildplus/1223219604/
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2008100402000083.html
>金融危機のきっかけとして毎日、耳にするサブプライムローン。信用力の低い個人向け住宅ローンと説明されるが、
「サブプライム問題は金融の話ではなく、貧困ビジネスなんです」。こう教えてくれるのは「本音のコラム」執筆者で、米国事情に
詳しいジャーナリストの堤未果さんだ。
>堤さんいわく、クレジットカードも持てないような不法移民らにも庭付き一戸建てのマイホームという“アメリカンドリーム”を餌に
貸しまくった。背景にあるのは、中流階級の消費が飽和状態になった時、「ハゲタカのように貧困層から搾取するいびつな社会」
だという。
>そんな阿漕(あこぎ)な商売が可能だったのは“住宅価格は上がり続ける”との神話。しかし、住宅バブルがはじけると、家を
追われた貧困層には借金だけが残り、二度とはい上がれないようなより厳しい状況に落ちた。
>それだけなら米国の国内問題だった。サブプライムローンが世界的な金融危機を引き起こしたのは、ローン債権が株のような
証券に姿を変え、「投資リスクはゼロ」などとして世界中の投資家にばらまかれたためだ。
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>しかし、誰もリスクがないというのは幻想でしかなかった。ひとたび住宅バブルがはじけると、証券の買い手がつかず、一気に
不良債権に。リーマン・ブラザーズ証券が破綻し、リスクの実態がわからないと世界中がパニックに陥った。
>同志社大ビジネススクールの浜矩子教授は「『危ないとわかっちゃいるけどやめられない』が本音だったのではないか。つまり
ボロ儲けしている者を横目で見て、その波に乗らないともうけができないと」と冷ややかな視線を送る。「当局も『危ない』と言うと
大変なことになるとためらい、批判すればオールドファッション(古い考え)とみなされてしまう。人々は金融工学万能という『幻想』
に取りつかれた。しかし、リスクの分散ではなく、実は拡散だったのだ」
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>浜教授は、日銀はバブルが生まれないようにするのが役目とするが、「米国はバブルがないと利益が上がらない経済構造に
なっている」という。グローバル化で製造業は安い労働力の中国など新興国に太刀打ちできない。英国がロンドンの土地バブル
で15年近くも景気拡大を続けたように、金融サービス業で富を生むしかない。
>かくしてバブルはつくられ、破裂し、またつくる。土地バブル、ITバブル、そして住宅バブル。堤さんは「米国では野生生物保護
のために中止していた石油や天然ガスの掘削を再開させる話がある。それもバブルを起こして経済を活性化するため」と金融立国
の成れの果てに危機感を募らせる。
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>日本は米国に追随するように格差社会にひた走り、金融ビッグバンや「貯蓄から投資へ」の米国型金融構造に向かっている。
>しかし、浜教授はワーキングプアの苦境の上に成り立つ姿を「蟹工船経済」と呼んで、こう警鐘を鳴らした。
>「米国は『強者の論理』より、もはや『狂者の論理』、自分さえよければいい考え。そんなところへ“火事場ドロボー”のように
(リーマンなどの買収や出資を)して大丈夫かと思う」・・・

