・・・実は映画版は初めて見たw
新興宗教団体「ともだち」のふるまいは、オウム風破局願望の戯画なのだけれど、これは意外に過去の遺物にはなっていない。
(破局願望というのは、たとえば幸福実現党から在特会、『保守』論壇誌までに共通して存在する、「このままでは日本は滅びますよ」というアレなんかもそうだw)
そのほかにも、
ともだち儲による市井の人々への襲撃&「リアル炎上」とか、
政治家や警察やマスメディアや性格の腐った富裕層が「ともだち」に抱きこまれるくだりとか、
それに対抗するのがワーキングプアとホームレスに率いられたレジスタンスだったりとか、
なんだそんなに古びてないじゃん、と今更ながら思った。
さらにこの後の展開では、歴史教科書を自分たちに都合よく書きかえる宗教団体とかも出てくるわけだが、まあそれはさておきw
原作・映画ともに共同脚本を書いた長崎尚志えらい。
20世紀少年/21世紀少年
PLUTO
BILLY BAT
ディアスポリス 異邦警察
テレキネシス 山手テレビキネマ室
イリヤッド-入矢堂見聞録-
ジナス (吉田聡)
プルンギル -青の道-
・・・これぜんぶ同じ人間(長崎)が原作をまわした作品、という事実はとてつもないよな。これらのほとんどが、圧倒的な世間だの経済だの戦争だの歴史だのにあっけなく踏み潰される人間、それでもぎりぎり絶望を選ばずに粘りぬく人間の話だ。
「死んだらすごい、っていう考え方は、止めた。」
「さて行くか。子どもの頃夢見てたように、俺たちが地球の平和を守るんだ。」
「お面をとれ!そんなもん被ってるから現実が見えねえんだ!」
(映画『20世紀少年』)