・・・あるいは「全教や日教組をつぶせば日本の教育もつぶれる」(@∀@)ということを
具体的な統計などを使って実証するよ。
▼「ポストにしがみつかない」=日教組は「日本のガン」−中山国交相
>発言に対する野党や世論の反応については「わたしの失言というか、舌足らずというか、言葉狩りに合わないように気を付けんといかん」と述べた。その上で、「日教組が強いところは学力が低い」との発言について「撤回はしない。 わたしは日本の教育のガンは日教組だと思っている。ぶっ壊すために火の玉になる」と強調した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080927-00000063-jij-pol
▼中山前国交相 「日教組発言、沢山の方から『よく言った』と大量のメール、電話が」「失言ではない」
>「総選挙に向けて国民の関心を引きたかったのか」との問いには「それもありますね」。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol&k=2008092800082&j1
▼「選挙へ影響甚大」 中山氏辞任、自民党議員ら懸念
>宮崎県の自民党県連幹部は「選挙への影響は甚大だろう」と天を仰ぐ。 ・・・
>この幹部は「本人は選挙に出る気があるのか。全力を挙げて戦う態勢をつくろうという矢先にトップからぶち壊された」と怒りを隠さない。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080929AT1G2801G28092008.html
・・・・・・きのうのエントリーでも触れたように、全国学力テストの成績と日教組の組織率の間には関係がなかった。この時点で中山氏のロジックは崩壊したわけだが、さらに傷口に塩をぬりこんでさしあげようと思う。
すなわち、
「日教組をつぶせば日本の教育も崩壊する」という驚愕の事実の提示である(@∀@)
まずはこの数字を見てもらいたい。
▼教職員の組織する教職員団体に関する調査結果の概要について−文部科学省
>日教組の組織率の推移
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/12/05121203.htm
1958年 86.3パーセント
(中略)
2000年 31.8パーセント
2001年 31.5パーセント
2003年 31パーセント
2004年 30.4パーセント
2005年 29.9パーセント
2006年 29.5パーセント
・・・見てわかるように、日教組の組織率は年々低下している。もしも中山氏の言うように日教組が「日本のガン」であるとするならば、さぞかし日本の子供たちも頭がよくなったことであろう。
・・・ところが、これはどうしたことか(@∀@)
▼OECD生徒の学習到達度調査にみる日本の順位
http://ja.wikipedia.org/wiki/OECD%E7%94%9F%E5%BE%92%E3%81%AE%E5%AD%A6%E7%BF%92%E5%88%B0%E9%81%94%E5%BA%A6%E8%AA%BF%E6%9F%BB
2000年 数学1位 読解力8位 科学2位
得点 557 522 550
2003年 数学6位 読解力14位 科学1位
得点 534 498 547
2006年 数学10位 読解力15位 科学5位
得点 523 498 531
・・・嫌韓厨のために言っておくと、数学と読解力では韓国の方が日本より上であるw(2006年)
データは冷酷にも中山氏のロジックを完全に粉砕した。日教組が衰退しているにもかかわらず、日本の子供たちの学力は低下している。
いやむしろ、このデータは次の仮説を提起するものであるw
「日教組の組織率が低下すると、学力も低下する」
「日教組の組織率が上昇すると、学力も向上する」(@∀@)
・・・これが単なる与太ではないという傍証をあげておこう。
以下は「はくぶん」(四谷大塚提携塾)のニュースレターである。
▼「保守派」の教育評論家が懸念する、日教組の弱体化と授業力の低下
http://www.hakubun-zemi.co.jp/Monthly/MonthB1604.htm
>森口氏によると、国旗掲揚と国歌斉唱をめぐる政治思想的対立は、国旗・国歌法の成立を経て、その実施率が百%に達した時点で「保守派の圧勝に終わった」と結論づける。が、その一方において、教育思想的対立は日教組的な思想が事実上勝利したと述べる。たとえば、いわゆる「水道方式」を唱えた遠山啓氏の指導理論について、当初の文部省は、遠山氏が日教組系の学者であったこともあって目の仇にしたが、現行の算数教科書では、遠山氏が提唱したタイル図や計算棒が当然のように登場し、氏が示した「集合数を数の基本と考える」という思想に異を唱える人はもはやいないという状況になっているのである。にもかかわらず、日教組はずるずる後退をつづけてきた。そして、現行の組織率は半数に満たない。それなのに、教育を悪くしたのは日教組であるというデマゴーグはなくなろうとはしない。それがデマゴーグであることは、日教組の組織率が低下したのに教育が悪くなりつづけていることからもあきらかなのである。
>実は森口氏は、日教組の組織率が低下することに危機感を感じている。学校の組織というのは、校長・教頭の下に平教員が横並びになっている「なべぶた構造」であって、ピラミッド型にはなっていない。そこでの教員は組織人ではない。ピラミッド組織でないことの不都合は、先輩から後輩へと指導方法や技術が継承されないことにある。日教組が元気だった頃には、教職員組合と友好関係にあった民間教育研究団体も元気で、若手の教師たちはそれに参加することで教育技術や指導方法を学びとっていったのである。
>ところが、いまではこれが機能しなくなった。先にふれた東京都の処分問題も、日教組が旗を振って組織的に「日の丸・君が代」実施方針に背いたのではない。もはや日教組にはそんな力はないのである。そんなにも力がないということが、授業技術の継承という点で問題なのである。・・・
・・・かくして、中山氏のロジックは完全に棄却される。(@∀@)
日教組は教育研究集会などを通じて、教育実践の研究・交流を伝統的に推し進めてきた。中山氏の言うように「日教組をつぶす」とすれば、こうした活動も消滅し、日本の教育はさらに混迷を深めていくだろう。それが中山氏の願いなのだろうか?
※まー民主主義国家で閣僚が教職員組合を「つぶす」とか口走るのって
ぶっちゃけありえない。さすが「中国がうらやましい」中山センセイだよねw
▼(関連記事)実は自民党は日教組と連携したがっているwhttp://d.hatena.ne.jp/claw/20081001#p2
中山発言はぜんぜん空気よめてなさすぎす
・・・日教組には「全国学力テストを崩壊させるために、全国学力テストで100点をとる運動」を展開してはどうかとすすめたい。あんな子供をナメたテストの対策を講じるのは簡単だ(@∀@)俺も問題作成くらいなら喜んで協力する。
・・・日教組の組織率が高い地域で、全国学力テストの成績が目に見えて向上し始めた時、中山氏がどのようなコメントを出すのだろうか(@∀@)
・・・以下はメモ。
▼「事実と異なる」「表現きつい」 中山発言、閣僚も批判
>閣議後の会見に臨んだ河村官房長官も、元文部科学相。中山発言問題については「大臣の発言としては 所管外で、のりを越えたと思う。日教組と文科省が敵対しても、教育は良くならない」と、やんわりと批判した。
>石破農林水産相は「日教組に対する考え方、単一民族という発言、成田闘争に対する発言は事実と異なる」 としたうえで、「政府や内閣に対する信頼が揺らいだ」。鳩山総務相も「私も表現のきつい人間ですが、表現の きつい私から見ても、きついな。ちょっときついですね」と言った。
http://www.asahi.com/politics/update/0928/TKY200809280144.html
▼橋下府知事、支持した中山前国交相を突き放す 「責任とるしかない」
>橋下知事は「具体的な事例がない中で、いきなり『日教組解体』とか言ってしまうと、過剰に反応されるところもあるのではないか」と指摘した。
>中山氏が記者会見で「大阪府は長年、トップと職員組合が癒着し、職員の給料は高いし裏金もある」と発言したことに対しては「大阪市と混同しているのでは」と“訂正”した。
>橋下知事は26日、中山氏の「全国学力テストを提唱したのは、日教組の強いところは学力が低いのではと思ったから」との発言について「なかなか本質を突いている」と述べていた。
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20080928108.html
・・・日教組教育の基本はこの本で学べ(@∀@)おかげさまで有名私立高校→国立大学に合格できましたwww
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